
文系のオタク就活生の就職にオススメしたい業界3選をご紹介
学生時代にアニメやゲーム、アイドルの追っかけにライブへの参加など、一心不乱にオタク活動をしてきたオタク就活生も多いかと思います。
ただ、そういった就活生が懸念に挙げるのが、希望通りの企業や職種に就職することができたとしても、仕事の影響で将来的にオタ活を継続することが可能なのか? という点。
忙しさや社内外の付き合いで、自分が大事にしたいオタ活を断念しなければならないかもしれない……。そんな不安はオタク就活生ならば誰でも持ち合わせているものです。
本稿をご覧になっている皆さんは、就職において何を重点に置き企業選びをしていますか?
無理のない生活を送れるほどの給与? 職場と自宅の距離? 自分の性格や価値観とマッチしていて、変に飾ることがなく気持ちよく業務にあたれる社風や企業理念?
全国的に就活生は数えきれないほど存在しますが、一人ひとりが掲げる就活の軸はそれぞれで異なることでしょう。
もちろん、どれをとっても「〇〇が大事で◇◇は不適切」なんてことはありません。
就活で重要なのは、その人が「これだけは譲れない」と感じる要素を軸に定め、自身の本音としっかり向き合い、軸に沿った企業選びをすることですから。
周囲の風潮や価値観と無理に“歩調を合わせ”、下手気に偽り大事と思っているものとは違う要素を軸に考えてしまえば、企業選びにおける情報整理のすり合わせが上手くできず、就職後で大きなミスマッチを生みかねませんからね。
そのため、選考で企業に向けてアピールする要素には多少の工夫が必要でも、心の底で思っている“本当にその企業に求めていること”に間違いがあってはなりません。
ただ、就職に関して本格的に取り組む場合、企業の仕組みや魅力への情報収集、新卒募集をかけている相手に求めること、社会人となる自分の将来的な生き方といった研究や分析だけでは不十分。
とりわけ、自分の愛好する趣味嗜好への没頭を至上のものと考えるオタク就活生になれば、「今までと同じようにプライベートでオタ活を堪能できるのか?」をハッキリさせなければならないでしょう。
たとえ週に5日のペースで一日実働8~10時間の勤務にあたることになろうとも、懸命に業務に取り組んだ分、大好きなオタ活も行っていきたいですよね。
任せられた役割に責任とやりがいを感じるのは素晴らしいですが、人は仕事のためだけに生きているわけではありません。仕事とプライベートの両立という「ワークライフバランス」も意識して考えるのも、おおげさな表現ですが就活生の責務といえるでしょう。
仕事終わりや休日に新作・良作のゲームをプレイして独特な世界観に浸りたい。精神的な支えになっている推しのアイドルを応援するために、多少時間が遅れてでも箱や野外でサイリウムを振り声援を送りたい。
「やらなくてはならないこと」に時間や体力を使わざるを得ないにしても、日頃から愛好しているコンテンツや分野に関して妥協をしたくないというのは、オタク就活生の共通認識ではないでしょうか?
就職というのは活きていくための手段の一つに過ぎず、生活を成り立たせるだけであれば何も新卒というブランド、正社員というTHE・安定な雇用形態にこだわる必要は正直ありません。
ですが、「親や周りからの声や目が気になるし、どこでもいいから是が非でも入社しなければ」と考えてオタクである自分の本音を忘れてしまえば、よしんば内定を獲得できたとしても、過去の学生生活のようにオタクとして満足できる環境を実現することは難しくなってしまいます。
良い意味でも悪い意味でもオタクとしての特性を持つ就活生の場合、就職して会社組織の一員となる以上、従来通りにオタ活をすることが叶わなくなる可能性も無きにしも非ず。
新卒入社した場合、中途のようにキャリア採用されるわけではないので、最初の1ヶ月から3ヶ月の間は仕事のノウハウやビジネスマナーについての研修が行われます。
ある程度、形になれば実際に業務を任されて朝から晩まで成果を達成するために作業に徹して、ヒューマンエラーやクレームが発生すれば対応のために帰れないなど、学校やアルバイトとは違い大きな金額や責任が介在するので、慣れるまでは自分の時間を確保するのも大変です。
オタクは自分の世界を第一に考える節があるため、全く関係のない分野への知見拡大、会って間もない同僚や先輩との関係構築、そして仕事の都合で残業を余儀なくされるなどの場面は、大きなストレスになることでしょう。
ここで、オタク就活生が就職後に苦労するであろう代表的な項目を挙げてみます。
①残業超過・休日出勤
「仕事だから仕方ない」と割り切ることができれば良いですが、プライベートでの時間を割いてオタ活に専念したいと願うオタク就活生にとっては、非常にネックな問題ですね。
ここ数年では大手だろうと中小だろうと、残業の在り方について行政機関から是正のメスが入るようになり、過労死ラインが危ぶまれるほどの残業超過や常態化が、少しずつではありますが改善されてきています。
しかし、社会インフラを支えるIT系や、人命や生活が大きく関わる業種では未だに残業頻度が変わらず、場合によっては当日で終わらない作業を休日を削ってまで完遂させることもあるわけです。
仕事の性質上、世間一般で支持される働き方改革が適用しづらいのは“必要悪”として諦めざるを得ないにしても、モチベーション維持の要であるオタ活の継続も困難になるのは、オタクにとっては死活問題といえるでしょう。
どんな物事であれ目標を叶えるためにはそれなりの節制・我慢が求められるものですが、いくら社会的地位を上げて金銭的な豊かさを手に入れても、大好きなオタ活に向ける時間や体力が残されていないというのは、オタクが苦労に感じる大きな要素といえますね。
②職場の“オタク”への理解度
オタクである自分をオープンにするか、あるいは仲の良い信頼できる間柄以外には隠すか、こういった判断はオタクによって大きく分かれるところ。
しかし、長い時間一緒に業務に取り組むことになる職場の仲間が、オタクにネガティブな印象を持っていると、直接的な誹謗中傷を浴びせられない場合でも、対応の冷たさで心に傷を負ってしまうことでしょう。
確かにオタクは好きな話題を延々と続けたり空気が読みづらかったりなど、コミュニケーション能力で多少の弱みがあるもの。ですが、全ての人がそうとはいえず、オタクであってもTPOを弁(わきま)えて情報を発信する人だっています。
しかし、オタクの人物像に偏ったイメージを持つ人だと、その良い面もなかなか認識できないケースも往々にしてよくあるため、オタクについて理解が浅い環境だと就職後で肩身の狭い思いをする羽目になるかもしれません。
特に、オタ活の充実を目標に働きたいと考える就活生は、相手によって不純だと思われる可能性もあるため、仕事とオタ活を両立させたいのであれば、オタクである側面を前向きに捉えてくれる社風を見極める必要があるでしょう。
せっかく過酷な就活戦線を勝ち抜いたのに、就職した後で職場内の偏見や仕事の忙しさなどでオタ活を満足に行えないのは非常にツラい。
仕事をする以上は成果や人間関係など、ある程度の苦労は覚悟して臨まなければなりませんが、オタ活を第一に掲げている新卒就活生からしたら、仕事が大きく影響してオタ活を堪能することに苦労が生じるのは避けたいはずです。
将来的にオタ活を継続しつつ仕事も必死になって取り組むなど、オン・オフのメリハリをつけたいのであれば、オタクである自分にとって居心地が良く、プライベートにも支障をきたすことがないかなど、企業選びの段階でライフワークバランスが保ちやすい土壌をじっくり吟味するべきでしょう。