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ゲームプログラマーになるための知識と仕事内容について解説

ゲームに必要な“動き”の導入やシステムを問題なく動作させる役割を担うゲームプログラマー。「ゲーム開発用のプログラムを組む」と一見、シンプルなように聞こえますが、複雑なコードを書き込んでいき、“ゲームに命を吹き込む”のは思った以上に大変な作業になりますよ。そんなゲームプログラマーに就職するために、まずは具体的にどんな仕事内容なのかを本稿でチェックしておきましょう。





ゲームプログラマーの仕事内容




ゲームプランナーやゲームデザイナー、サウンドクリエイターといったクリエイター達が手掛けた要素を基にプログラムを組んでいくゲームプログラマー。私達が普段遊んでいるゲームが、何の不具合も無く滑らかな動作で機能しているのは、ゲームプログラマーの活躍があってこそ成されるわけです。
では具体的に何を行っていくのかを見ていきましょう。まずは、プログラミングを行っていく前に開発環境の整備がスタートになります。
ここで言う“整備”とは、開発で必要となる「ゲームエンジン(基底ライブラリ)」「ミドルウェア」といったツールの検証をしていき、プログラミング環境を整えていく事を指します。
「ゲームエンジンって何ぞや?」と思われるかもしれませんが、これは開発の根幹となる要素であり、物理演算など細やかな動きを可能にするために必要となります。よくゲーム起動時にメーカーのロゴが出て来ると思いますが、その後に並ぶ名前は使用したゲームエンジンです。
エンジンそのものも様々な種類が存在していて、一般の方やプロのクリエイターまでが愛用する汎用性抜群の「Unity」、欧米言語対応だけどハイスペックな性能を体感出来る「Unreal Engine4(以下:UE4)」はよく知られていますね。



今では数多の企業で上記のゲームエンジンを基として制作していますが、企業によっては独自のゲームエンジンを開発し、開発するタイトルの仕様次第でエンジンを使い分ける事も珍しくありません。
国内を代表するバンダイナムコでは「UE4」、スクウェア・エニックスならば「ルミナス」、海外のゲーム系企業であるEA DICEは「Frostbite」といった具合に変わっていきます。
また、プラットフォームによっても特定のゲームエンジンが“合う合わない”が発生する場合があり、たとえば今年で生産が終了するPS VITAではUnityとの相性が微妙で、プラットフォームのスペックがエンジンより“高くもなく低くもなく”だと、マシンパワーが喰われて作中のロード時間が掛かり過ぎるなどの問題が起きてしまうのです。
少しだけ横道に逸れてしまいましたが、ゲーム開発をするならまずは使用するゲームエンジンの特性を理解しておく事が重要になります。そしてゲームプログラマーはこのゲームエンジンそのものを開発する事もあるので覚えておきましょう。





ある程度ゲーム開発環境を整備出来たら、ここから本格的にプログラミングを介した制作に向かっていきます。ゲーム開発は各クリエイター複数人がチームを組んで行うもので、今回取り上げるゲームプログラマーも、自分を含めた5人~10人程度が一つの制作班として動いていくわけです。その後は別のクリエイター達が手掛けた作品のシナリオからキャラに背景などのデザインを、プログラミングによってゲームに落とし込みます。
仕事内容が異なる各ゲームクリエイターの制作物が、ゲームプログラマーの手によって一つに纏まるのです。
そしてそれを可能にするためにプログラマーは複数のプログラミング言語を使用していきます。ゲーム開発・運用では「クライアントサイド」と「サーバーサイド」で言語は異なるのですが、開発段階だとクライアントサイド(ユーザーが視認、操作する部分の開発)用の言語が求められますよ。
ここでは主に「C#」「C++」「Java(あるいはJava script)」を使って、動作に関する指示を送ります。ただC言語は現状のゲーム開発でマストの存在ですが、コードが割と複雑な上に書き出した後でコンパイル(PCが指示を理解出来るように“変換”する工程)をしなければならないので、C言語の種類を分かっていても、何度も実装作業を経験していないと習得はなかなか難しい…。
他には「Lua」や「Swift」もプログラミングで使う事もありますが、特に「Lua」に関しては、上記のコンパイルを必要としないスクリプト言語なのでゲームプログラマーには人気です。
こういった複数のプログラミング言語を用いて、ゲームプログラマーは作品の動きやシステム面を制御するためのロジックを記述していきます。



こう解説していくと未経験の人からしたら疑問符しか浮かばないかもしれません。なのでプログラミングは“他者が描くイメージを具現化するために、機械に「〇〇したいから〇〇をして」という指示を機械語の文章に起こして指示するもの”と認識しておいてくださいね。
そして無事にある程度の開発工程が済んだら、リリースする前にゲームのバグを除いていく“デバック処理”に移行します。納期が差し迫り、人員も不足気味な場合はデバック用にアルバイトを雇う事も多いですが、規模の大きい会社だとゲームプログラマーがデバッカーの役割を担います。
ここでもし、プレイ環境を大いに狂わすバグが残っていたら発売後の売り上げに直結してしまうので、デバック作業でもプログラミング並みに神経質になる必要があるでしょう。バグは非常に厄介なものであり、一度決しても新たなバグが生まれていく事も往々にしてよくあります。そのために定められた納期と逆算して、長期的な取り組みを要してしまうので“覚悟”しておいてくださいね。





前述ではクライアントサーバー面の作業について触れていきましたが、顧客満足度とサービスの継続に影響するサーバーサイドも紹介しましょう。
サーバーサイドはクライアントサイドとは違い、ユーザーの見えない箇所(ゲームサーバーの維持・管理)の開発を行っていきます。先ほどは「C#」や「Java」などが目立ちましたが、システムそのもののプログラム開発になると「Python」「PHP」「Ruby」が基本となります。
この中の「Python」はゲーム分野に留まらず、AI(人工知能)の発展でも使用される言語であり、尚且つプログラミング初心者でも“とっつきやすい”と評価が高い代物です。
このように、たとえゲームプログラマーでも直接的な開発に注力するか、“裏方”の開発整備に勤しむかで求められる能力から仕事内容は大きく変わっていきます。企業によっては完全に各プログラミングを分業したり、個人個人が開発の一から十までを手掛けたりと違ってくるので、企業を選ぶ際は作業の領域についても確認していきましょう。



ゲームプログラマーに必要な資格




ゲームプログラマーは他の職種と同じく専門性に富んだ仕事なので、「開発に関わりたい」と考えていても「採用の際や仕事を任される時に資格が必須になるのでは?」と不安に感じる就活生も多いのではないでしょうか?
結論から言うと、ゲームプログラマーとして働いていくために、資格を求められる事はありません。採用でも仕事の過程でも重要視されるのは、クリエイターとしての感性や作業経験、そしてチームを回していくための協調性です。極端な話、この3つさえ備わっていればゲームプログラマーとして生きていけるでしょう。
もちろん、プログラミングに関する資格・検定を受けておく事は決して無駄にはなりません。たとえ業務に必須では無くても、試験を受けておく事で更なる知見の広がりやクリエイターとしての自信に繋がっていきます。
ゲームプログラマーに人気の資格としては「情報処理技術者試験」「C言語プログラミング能力検定試験」「Java TMプログラミング能力認定試験」が挙がりますね。また、OSに関する仕様書は英語で記載されている事がほとんどなので、素早く情報を理解するために英語も勉強しておく事をオススメします。



それに就活から転職の時でも、書類に書ける資格・検定が多ければ能力水準を図ってもらう機会で役立つ事でしょう。書類・面接選考では自分の事を何も知らない人達が相手になるわけですし、自身の有用性をアピールする意味でも、資格・検定は受けておいた方が良いでしょう。
いざ働き出した後でも、難関な資格をいくつも持っていればディレクターやプロデューサーなどの上級職に昇格して、開発全体を管轄する立場になれる可能性も大きくなりますよ。
このように、キャリアアップの目的で取得する人もいれば、クリエイターとしての造詣を深めるだけに活用する人もいらっしゃるので、“必須ではない”ですが仕事のやりごたえを高めるため将来的に勉強するもの良いかもしれませんね。



ゲームプログラマーのやりがい




ゲームプログラマーのやりがいについてですが、やはり一人前のゲームクリエイターとして携わった作品に自分の名前が残るのが一番ではないでしょうか? 完成までの工程には残業超過や度重なる仕様変更、不具合やサーバーのアフターフォローなど多大な苦労が掛かります。ですがきちんとゲームを期限通りに完成させ、店頭に並んだ作品を目撃するのも感動的ですけど、やはり大勢のゲームファンに作品を評価してもらい、同時に自分の存在をクリア後のエンドロールで知ってもらう。
この瞬間を味わいたいがために、苦労を堪えて仕事に励むゲームプログラマーが多いですね。
また、ゲームそのものも『ドラゴンクエスト』シリーズや『スーパーマリオ』だったり、国内外でも注目度の高いビッグタイトルに関われると、クリエイターとしての“箔”になりますし、「多くの人が知っている作品を自分が作ったんだ」という誇りは、長期的に業界に勤めていく上でのモチベーション維持に繋がる事でしょう。



まとめ




今回はゲームプログラマーの仕事の流れを解説していきましたが、ゲーム業界は常に成長を続けている産業であり、3年前からは市場にVRが加わった事からゲームプログラマーの需要度はキャリア組・未経験者共に増加傾向にあります。なので“プログラミング”で敷居の高さを感じてしまうかもしれませんが、仕事を継続する意志と明確なキャリアパスを描けていれば業界デビューは果たせるはずですよ!

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