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ゲームプランナー志望の就活生。企画書がゲームになるまでの流れをご紹介!

これからゲームプランナーを目指して就活をしていく学生のみなさんは、ゲームプランナーが作成した企画書がゲームという商品に完成するまでの流れをご存知ですか?あまり意識したことがない人もいれば、自分がプレイしているゲームがどのようにして出来上がっているのか気になったことがある人もいることでしょう。これからゲーム会社に就職してゲームプランナーとして働いていくことになるかもしれない就活生のみなさんには、ぜひゲームが完成するまでの流れを知っておいてほしいです。本記事では、ゲームプランナーが作成する企画書がゲームになるまでの説明とゲームが出来上がった時に見えてくる企画書の重要性についてお伝えしていきます。





ゲーム企画書がゲームになるまで




それでは早速、ゲームが完成するまでの流れを紹介していきます。



  • ゲームの企画立案

  • どのようなゲームを制作するのかを考える段階ですね。ゲーム制作の入口になります。ユーザーに楽しんでもらうゲームにするために構想を練るわけですが、思いついたことを出していけばよいわけではありません。タイトルやジャンル、ユーザー層といった細かいゲームの内容の設定や売行を上げるためにはどうすればよいかという点にまで目を向けて考えていかなければなりません。また考えている段階では企画とはまだ呼べませんので、考えついた構想を他の人に伝えていくために企画書という形にします。この企画書にゲーム企画の主旨、内容、販売の展望を盛り込み企画の作業が完了します。


  • 社内プレゼン

  • ゲーム企画書にはアイディアや制作から販売後に至るまでに想定される事柄が載っているわけですが、それはあくまでも自分の頭の中で出来上がっているものが文書になっているだけです。自分の中では面白いゲームでヒットすること間違いなしと自信のある内容になっているかと思います。しかし、自分だけが面白いと感じていても他の人に面白いと感じてもらうことができなければ意味がありません。会社の責任者やこれから制作に携わっていく人たちにも面白いと共感してもらう必要があります。そのためにプレゼンテーションを実施します。企画書の内容を伝えながら、このゲームの面白さを共感してもらうために、自分の言葉、図を使用して表現していくことになります。ゲーム会社の仲間たちに一緒に作りたいと感じてもらえるかが鍵になるといえます。


  • 仕様書の作成

  • 社内プレゼンでゲームの企画が通れば、いよいよ制作の準備がスタートします。ゲームを作っていくための設計図である仕様書を作成していきます。設計図がなければ完成までの見通しを持つことができず、制作工程に余分な作業が行われてしまうことや企画内容のものと違うゲームが完成してしまうリスクがあります。その分、制作に要する時間は大幅にとられてしまいますので完成予定に間に合わないことも予測されます。ですので、動きや反応、それらのタイミング、画面の見え方などのゲームの構成要素を制作スタッフに分かりやすく伝わるように言葉や図を用いて説明します。この設計図である仕様書をもとにしてゲーム制作が行われていきます。


  • プログラミング作業

  • 仕様書が完成すれば、ゲーム制作に取り掛かります。プログラミングはゲームを動かすために不可欠な作業です。キャラクターの動作やサウンドなどゲーム内に取り込まれる要素が意図した通りに動くようにします。たとえば、ゲーム機のAボタンを押したらジャンプする、Bボタンを押せば座るというように機械に対する命令をしている作業といえるでしょう。


  • デザインや背景の設定

  • ゲームの中に見えるキャラクターのデザインや背景、アイテムなどのビジュアルを作り上げる段階です。ゲームに登場するキャラクターの人気が上がるとゲームの売上も伸びる可能性があるため重要な工程といえます。ただ絵を描いて平面的にデザインを仕上げるわけではなく、実際にキャラクターや背景が動いたり変化したりした時のことも考慮して、立体的にデザインしていかなければなりません。


  • サウンドの導入

  • ビジュアルの次はサウンドです。視覚でユーザーの心を掴んだら、聴覚でもゲームの世界に呼び込みます。スタート画面からクリア画面に到達するまでに様々なアクションやシーンがありますが、その都度にタイミングよく、雰囲気に合った音を出すことができるようにしていきます。



  • UIデザイン

  • UIデザインでは、メインメニューやキャラクター、アイテムの選択などゲームの画面上に表示される必要な情報の配置や動きをデザインすることです。ユーザーのやりたいと思っていること、目的が果たしやすいようにデザインする必要があります。どうやればいいのか分からないゲームを遊んでいても楽しくありませんので、UIデザインの仕上がりというものはゲーム制作でも重要な要素といえるでしょう。


  • ローカライズ

  • ゲームは完成の段階に近づいてきていますが、ローカライズと呼ばれる作業も行う必要があります。ゲームは国際的な文化です。国内に向けてのゲームだけでは売り上げの向上を見込むことは難しいのです。やはり、世界中の人が遊ぶことができるようにする必要があります。ゲーム中に登場するタイトルやキャラクター、アイテムの名前、UIなどは日本語でしか書かれていません。この日本人向けになっている仕様を海外のローカルな仕様に変更する工程がローカライズです。


  • デバッグ

  • 世界中の誰もが遊ぶことのできる状態にもなりましたし、これで完成といいたいのですが最後に重要な作業が残っています。それがデバッグです。仕上がったゲームが最後まで問題なくプレイができクリアすることができるかを確認します。ゲームの検査作業といえます。ゲームが世界中のプレイヤーの手に届き、プレイされている中で不具合が生じた場合、プレイヤーが遊ぶことができなくなるのはもちろんですが、ゲーム会社はユーザーからの信頼を大きく損ねてしまいます。そうなることを未然に防ぐためにデバッグ作業を行い、修正点があれば改善をします。




以上が簡単ではありますが、ゲームが完成するまでの流れになります。どの工程が欠けてもゲームが完成することはできません。就活生のみなさんも、これからゲームプランナーとしてこの一連のゲーム制作に携わっていくことを認識してもらえればなによりです。



ゲーム完成から見える企画書の重要性




それでは最後に、ゲームが出来上がった時に見えてくる企画書の重要性をお伝えしていきます。先ほど紹介してきたゲームが完成するまでの流れの中で、企画書という言葉は頭の一部でしか登場してきませんでした。それほど重要なものではないのでしょうか。もしかするとゲームの設計図である仕様書の方が重要なポジションなのではないかと感じている人もいませんか?しかし、よく考えてみてほしいのですが、仕様書はゲーム企画書をもとに作成されるものです。仕様書が作成されるのは企画書が社内会議で通った後からですが、万一にでも企画書の内容にまとまりがない、一貫性が伴っていない場合、ゲームの設計はとうてい出来るものではありません。仕様書作成の説明でお伝えしましたが、仕様書がなければ想定していたゲームを作り上げることができなくなる可能性があります。デバッグまで完了したゲームのもとを辿れば企画書というただの紙です。しかし、この紙がなければそもそも制作をスタートすることができませんし、スタートできたとしても最高のゲームを作り上げることはできません。このような点からゲーム制作においては企画書がすべてのベースになるということがわかります。



まとめ




今回はゲームプランナーを目指している就活生のみなさんへ向けて、企画書がゲームになるまでの流れとそこから見えてくる企画書の重要性についてお伝えしてきました。いかがだったでしょうか。ゲームが完成するまでには様々な工程があり、どの工程ひとつ欠いてもゲームを完成させることは出来ないと感じることができたのではないでしょうか。また、企画書がなければそもそも制作が始まらないこと、そして企画書の内容に不備があれば設計図に影響が出てしまい、最高のゲームに仕上げることは難しいということに、少しでも共感頂けたでしょうか。ゲームプランナーとしてゲーム業界に入るからにはゲーム制作の流れをしっかりと理解し、そしてゲームプランナーの仕事の一つでもある企画書づくりに誇りを持つようにしましょう。

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